刑事裁判の歴史と展望あれこれ💖

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しほうちゃれんじ 1200

乙:But did you know that when it snows
My eyes become large and
The light that you shine can't be seen?

 

出典:Seal – Kiss From a Rose Lyrics | Genius Lyrics

 

感想:snowsをshowsと書いていた。

 

 

今日の問題は、新司法試験平成19年民事系第70問1と3です。

 

 Xは,「甲建物は,かつてAが所有していたが,同人が死亡し,同人の子で唯一の相続人であるXが相続した。しかるに,Yは何らの権原もなく,同建物を占有している。」と主張し,同建物の所有権に基づいて,Yに対して,同建物の明渡しを求める訴えを提起した。この事案に関する次の1から4までの各記述のうち,正しいものを2個選びなさい。 (中略) 
1. Yは,「Xが甲建物を所有していることは否認する。元所有者のAは, 生前Yに甲建物を売却した。」と主張した。裁判所は,証拠調べの結果,AはYではなく,Bに同建物を売却したと認めた場合でも,Bへの売買がされているのでXは同建物を所有していないとの理由で,Xの請求を棄却することはできない。
3. Yは,「Xが甲建物を所有していることは認めるが,Xは,元所有者のCから買い受けたものである。Xは,Yに同建物を賃貸し,引き渡した。」と主張した。裁判所は,証拠調べの結果,Xは,同建物を元所有者のCから買い受けたものであり,Aから相続したものではないと認めた場合には,XY間の建物賃貸借が認められないと判断したときでも,Xの請求を認容することはできない。

 

 

甲先生、よろしくお願いします!

 

こ、甲先生!?

 

甲:sextillion..

 

乙:1について

 

「① 法律効果の発生消滅に直接必要な事実(これを主要事実と呼ぶ)は、当事者の弁論に現われない限り、判決の基礎とすることができない(換言すれば、裁判所は、当事者によって主張されていない主要事実を判決の基礎とすることができない)。」

 

『重点講義 民事訴訟法 上〔第2版補訂版〕』405頁

 

「Xが所有権を前主Aから承継取得したと主張した場合に,Yが,Aがその不動産をもと所有していたことを認めた上で,YはAから承継取得したとして,YのAからの所有権取得原因事実を主張し,Yの対抗要件具備による所有権喪失の抗弁又は対抗要件の抗弁を主張する場合が考えられる」

 

司法研修所『改訂 紛争類型別の要件事実』48頁

 

3について

 

「Yが占有権原を有しないことは,明渡請求権の発生要件ではなく,Y が占有権原を有することが発生障害要件である。したがって,Y が占有権原を有することは,抗弁としてYが主張立証責任を負う(最判昭35.3.1民集14.3.327[20])。」

 

同47頁

 

 

したがって、上記記述は、1が正しく、3が誤りです。