乙:今日の問題は、司法試験平成25年民事系第15問2と4です。
2.債務者が所有する不動産に抵当権が設定され,その登記がされている場合,その債務者が当該不動産を10年間継続して占有したとしても,その債務者は,抵当権者に対し,抵当権の負担のない所有権を時効により取得したとして,抵当権設定登記の抹消登記手続を請求すること
はできない。
4.債務者が所有する同一の不動産について,第一順位の抵当権と第二順位の抵当権が設定され,それぞれその旨の登記がされている場合,第一順位の抵当権の被担保債権に係る債務を債務者が弁済したときは,債務者は,弁済による代位によって第一順位の抵当権を取得する。
甲先生、よろしくお願いします!
こ、甲先生!?
甲:What if I never came around the bend
And walked straight into you
Like the stars
出典:https://genius.com/Sg-lewis-times-we-had-lyrics
感想:アルクによると、come around the bendで、カーブを曲がってくるという意味だそうです。
乙:2について、民法397条は
「債務者又は抵当権設定者でない者が抵当不動産について取得時効に必要な要件を具備する占有をしたときは、抵当権は、これによって消滅する。」
と、規定しています。
4について、民法499条は
「債務者のために弁済をした者は、債権者に代位する。」
同法501条1項は
「前二条の規定により債権者に代位した者は、債権の効力及び担保としてその債権者が有していた一切の権利を行使することができる。」
と、規定しています。
したがって、上記記述は、2が正しく、4が誤りです。