乙:今日の問題は、令和4年司法試験民法第33問オです。
相続による権利義務の承継に関する(中略)
オ.遺産である賃貸不動産から相続開始後に生じた賃料債権は、遺産分割によって当該不動産を取得した者が、相続開始時に遡って取得する。
甲先生、よろしくお願いします!
こ、甲先生!?
甲:Oh he's scrolling through the news bid farewell to the Starman in the sky
出典:https://youtu.be/jiAW3KS6dew
感想:アルクによると、bid farewell toは、~に別れの挨拶をする、などの意味です。
乙:最判平成17年9月8日は
「 【要旨】遺産は,相続人が数人あるときは,相続開始から遺産分割までの間,共
同相続人の共有に属するものであるから,この間に遺産である賃貸不動産を使用管理した結果生ずる金銭債権たる賃料債権は,遺産とは別個の財産というべきであって,各共同相続人がその相続分に応じて分割単独債権として確定的に取得するものと解するのが相当である。遺産分割は,相続開始の時にさかのぼってその効力を生ずるものであるが,各共同相続人がその相続分に応じて分割単独債権として確定的に取得した上記賃料債権の帰属は,後にされた遺産分割の影響を受けないものというべきである。
したがって,相続開始から本件遺産分割決定が確定するまでの間に本件各不動産から生じた賃料債権は,被上告人及び上告人らがその相続分に応じて分割単独債権として取得したものであり,本件口座の残金は,これを前提として清算されるべきである。
そうすると,上記と異なる見解に立って本件口座の残金の分配額を算定し,被上告人が本件保管金を取得すべきであると判断して,被上告人の請求を認容すべきものとした原審の判断には,判決に影響を及ぼすことが明らかな法令の違反がある。」
と、判示しています。
したがって、上記記述は、誤りです。