刑事裁判の歴史と展望あれこれ💖

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しほうちゃれんじ 613

乙:鎌倉ものがたりは、あまり観たくないです。

今日の問題も、2問あります。

3. 使用者は,被用者の加害行為が被用者の職務権限内で適法に行われたものでないこと及び加害行為時に被害者がそのことを知っていたか,知らないことに過失があったことを証明すれば,責任を免れる。
4. 被用者の加害行為に先立って使用者から代理監督者に監督権限が授与されたことを被害者が証明した場合であっても,代理監督者は,被用者の選任及び監督について相当の注意をしたことを証明すれば,責任を免れる。



甲先生、よろしくお願いします!

こ、甲先生!?


甲:LOCの20LGが、たのしみですね。


乙:3について、最判昭和42年11月2日は

「被用者のなした取引行為が、その行為の外形からみて、使用者の事業の範囲内に属するものと認められる場合においても、その行為が被用者の職務権限内において適法に行なわれたものでなく、かつ、その行為の相手方が右の事情を知りながら、または、少なくとも重大な過失により右の事情を知らないで、当該取引をしたと認められるときは、その行為にもとづく損害は民法七一五条にいわゆる「被用者カ其事業ノ執行ニ付キ第三者ニ加ヘタル損害」とはいえず、したがつてその取引の相手方である被害者は使用者に対してその損害の賠償を請求することができないものと解するのが相当である。」


と、判示しています。


4について、民法715条2項は

「ある事業のために他人を使用する者は、被用者がその事業の執行について第三者に加えた損害を賠償する責任を負う。ただし、使用者が被用者の選任及びその事業の監督について相当の注意をしたとき、又は相当の注意をしても損害が生ずべきであったときは、この限りでない。
2 使用者に代わって事業を監督する者も、前項の責任を負う。」

と、規定しています。


したがって、上記記述は、3が誤りで、4が正しいです。