乙:今日の問題は、令和4年司法試験憲法第13問アです。
選挙権及び被選挙権に関する次のアからウまでの各記述について、最高裁判所の判例の趣旨に照らして(中略)
ア.憲法第15条第4項は、「すべて選挙における投票の秘密は、これを侵してはならない。」として投票の秘密を明文で保障しているが、選挙の公正が担保されることは、代表民主制の根幹をなすもので極めて重要であるから、選挙権のない者又は代理投票をした者の投票のような無効投票が存在する場合における議員の当選の効力を判断する手続の中で、こうした無効投票の投票先を明らかにするとしても、その限度では投票の秘密を侵害するものではない。
甲先生、よろしくお願いします!
こ、甲先生!?
甲:In the skate park losing my mind
I’ll make it home in time
出典:https://youtu.be/wXe1s5qo0gk?feature=shared
感想:アルクによると、make it homeは、家にたどり着く、という意味です。
乙:憲法15条4項は
「すべて選挙における投票の秘密は、これを侵してはならない。選挙人は、その選択に関し公的にも私的にも責任を問はれない。」
と、規定しています。
最判昭和25年11月9日は
「本件のように選挙権のない者又はいわゆる代理投票をした者の投票につ
いても、その投票が何人に対しなされたかは、議員の当選の効力を定める手続にお
いて、取り調べてはならないことは、既に当裁判所の判例の趣旨とするところであ
るから、(昭和二三年(オ)第八号同年六月一日第三小法廷判決民事判例集二巻七
号一二五頁以下参照)原審が本件無効投票が何人に対してなされたかを確定しなか
つたからといつて、違法であるとすることはできない。」
と、判示しています。
したがって、上記記述は、誤りです。