乙:今日の問題は
甲は,購入した絵画について,購入後盗品であることを知ったが,そのまま自宅の応接間に飾り続けた。この場合,甲には盗品等保管罪は成立しない。
甲先生、よろしくお願いします!
こ、甲先生!?
甲:やってない!
乙: 刑法256条は
「盗品その他財産に対する罪に当たる行為によって領得された物を無償で譲り受けた者は、三年以下の懲役に処する。
2 前項に規定する物を運搬し、保管し、若しくは有償で譲り受け、又はその有償の処分のあっせんをした者は、十年以下の懲役及び五十万円以下の罰金に処する。」
と、規定しています。
最判昭和34年7月3日は、
「刑法二五六条二項にいう「寄蔵」とは、委託を受けて本犯のために賍品を保管することをいう」
と、判示しています。
甲は委託を受けていないので,「保管」(同条2項)したとはいえません。
したがって、上記記述は、正しいです。