乙:今日の問題は、平成27年予備試験民法第12問4です。
賃貸借及び使用貸借に関する次の1から4までの各記述のうち,使用貸借にのみ当てはまるものはどれか。なお,本問において,賃貸借の賃貸人及び使用貸借の貸主は,いずれも「貸主」といい, 賃貸借の賃借人及び使用貸借の借主は,いずれも「借主」という。(中略)
4.借主は,契約が終了した場合,目的物を原状に復さなければならないが,借主が目的物に
附属させた物を収去するには,貸主の同意を得る必要がある。
甲先生、よろしくお願いします!
こ、甲先生!?
甲:Start it from the top,
I thought it would be nothing
出典:https://youtu.be/v7vm8sKnyKY
感想:アルクによると、from the topは、〔歌やせりふなどを〕最初から、という意味です。
乙:民法599条は
「借主は、借用物を受け取った後にこれに附属させた物がある場合において、使用貸借が終了したときは、その附属させた物を収去する義務を負う。ただし、借用物から分離することができない物又は分離するのに過分の費用を要する物については、この限りでない。
2 借主は、借用物を受け取った後にこれに附属させた物を収去することができる。
3 借主は、借用物を受け取った後にこれに生じた損傷がある場合において、使用貸借が終了したときは、その損傷を原状に復する義務を負う。ただし、その損傷が借主の責めに帰することができない事由によるものであるときは、この限りでない。」
同法621条本文は
「賃借人は、賃借物を受け取った後にこれに生じた損傷(通常の使用及び収益によって生じた賃借物の損耗並びに賃借物の経年変化を除く。以下この条において同じ。)がある場合において、賃貸借が終了したときは、その損傷を原状に復する義務を負う。」
同法622条は
「第五百九十七条第一項、第五百九十九条第一項及び第二項並びに第六百条の規定は、賃貸借について準用する。」
と、規定しています。
したがって、上記記述は、使用貸借にのみ当てはまるものではありません。