乙:今日の問題は、令和3年司法試験民法第7問エです。
物権変動に関する次のアからオまでの各記述のうち,判例の趣旨に照らし(中略)
エ.Aがその所有する甲土地をBに売却した後,Bが甲土地をCに転売し,それぞれその旨の登記がされた。その後,AとBとの間の売買契約は,Aが成年被後見人であることを理由として取り消された。Cが,Aが成年被後見人であったことを過失なく知らなかった場合,Aは,Cに対し,甲土地の所有権が自己にあることを主張することができない。
甲先生、よろしくお願いします!
こ、甲先生!?
甲:I've been on a high, low, free souls go only where the love is
But I've been havin' mood swings, mood swings, mood swings, mood swings
出典:https://genius.com/Little-simz-mood-swings-lyrics
感想:アルクによると、mood swingは、《心理学》〔急激な〕気分変動、という意味です。
乙:民法121条は
「取り消された行為は、初めから無効であったものとみなす。」
同法95条1項、4項は
「意思表示は、次に掲げる錯誤に基づくものであって、その錯誤が法律行為の目的及び取引上の社会通念に照らして重要なものであるときは、取り消すことができる。
一 意思表示に対応する意思を欠く錯誤
二 表意者が法律行為の基礎とした事情についてのその認識が真実に反する錯誤
4 第一項の規定による意思表示の取消しは、善意でかつ過失がない第三者に対抗することができない。」
同法96条1項、3項は
「詐欺又は強迫による意思表示は、取り消すことができる。
3 前二項の規定による詐欺による意思表示の取消しは、善意でかつ過失がない第三者に対抗することができない。」
と、規定しています。
したがって、上記記述は、誤りです。