乙:今日の問題も、2問あります。
イ.判例によれば,共同相続が生じたとき,相続財産を構成する金銭は,相続開始と同時に各自の相続分に従い当然に分割され,遺産分割の対象とならない。
オ.相続の放棄をした者は,その放棄によって相続人となった者が相続財産の管理を始めることができるまで,自己の財産におけるのと同一の注意をもって,その財産の管理を継続しなければならない。
甲先生、よろしくお願いします!
こ、甲先生!?
甲:FFYL特製パスケースほしい。。
乙:イについて、最判平成4年4月10日は
「相続人は、遺産の分割までの間は、相続開始時に存した金銭を相続財産として保管している他の相続人に対して、自己の相続分に相当する金銭の支払を求めることはできないと解するのが相当である。」
と、判示しています。
オについて、民法940条1項は
「相続の放棄をした者は、その放棄によって相続人となった者が相続財産の管理を始めることができるまで、自己の財産におけるのと同一の注意をもって、その財産の管理を継続しなければならない。」
と、規定しています。
したがって、上記記述は、イが誤りで、オが正しいです。