乙:今日の問題も、2問あります。
ア.憲法が最高法規であることからすれば,立法その他の国家行為が憲法に反するか否かを判断する権限が司法府に与えられていなければならない。
ウ.憲法の最高法規性は憲法規範の内容が他の法規範とは質的に異なることから導かれるが,このような意味における最高法規性が一般に実質的最高法規性と呼ばれている。
甲先生、よろしくお願いします!
こ、甲先生!?
甲:
乙:アについて
「かつてヨーロッパ大陸諸国では、裁判所による違憲審査制は民主主義ないし権力分立原理に反すると考えられ、制度化されなかった」
芦部信喜『憲法』第六版 377頁
ウについて
「憲法が最高法規であるのは、その内容が、人間の権利・自由をあらゆる国家権力から不可侵のものとして保障する規範を中心として構成されているからである。これは、「自由の基礎法」であることが憲法の最高法規性の実質的根拠であること、この「実質的最高法規性」は、形式的最高法規性の基礎をなし、憲法の最高法規性を真に支えるものであること、を意味する。」
同12頁
したがって、上記記述は、アが誤りで、ウが正しいです。